三惠株式会社
身近な製品の「包装」をつくる
高知から世界を見据えて成長しつづける企業
包装機械部品の加工・組立機械を製造する三惠。中身に合わせた包装を実現するためにオーダーメイドの部品加工・組立を行ってきた。身の回りにある医薬品やお菓子、インスタントラーメンの小袋、ペットボトル飲料のラベル包装などを支える。
三惠株式会社は1991年に別会社から独立し、株式会社トパック(大阪府)の協力会社として小袋自動包装機の部品加工及び組立を行ってきた。手がけてきた製品は大手医薬品メーカーや大手食品メーカーへの導入実績があり、精密性が実証されている。様々な形状の包装が出来るよう、多種多様に設計された包装充填機器を精密に加工、組立までを一貫して請け負う。そのため、柔軟な納期対応が可能となり「より速く、より安く、より高品質な」製品の提供が可能となっている。国内外で高い評価を受けている理由は、ニーズに応じたオーダーメイドの製品づくりができるからこそ、その製品は、アメリカやヨーロッパ、東南アジアなど世界30ヶ国 に広がっている。
一般的な鉄工所のイメージを払拭するため、同社では5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を行い、働きやすい環境作りに取り組んでいる。こうすることで効率よく業務を行うことができ、油汚れも少ないという。業務はフライス、旋盤、穴あけ、仕上げ、製缶、組立、出荷とそれぞれの部署にわかれ、チーム一丸となって製品を作り上げる。包装機は少しでもズレが起こるとシール(密封)が出来なくなる可能性があるため、100分の1ミリまでズレがないよう、測定しながら作業し、組立を行う。医療機器よりも精密な計測が必要となるそうで、1人ひとりが製品に誠実に向き合ってモノづくりを進めて行く。それぞれの社員は鉄やステンレスといった材料による微調整やサイズ変更など、多種多様なニーズに応えるため、絶えず技術を磨いているという。
専門的な技術職でありながら、未経験者も多数在籍しているのが特徴だ。OJT形式で業務を行いながら学んでいける環境があり、特性を見て業務を振り分けている。社員の半数が女性というのも驚きだ。また、高知県内で加工・組立を行う場合が多いが、納品先や協力会社は高知県外が多いため、全国へ設置に向かう社員もいる。フットワーク軽く仕事をしたい、という人にもおすすめだ。関わる商品もスーパーやコンビニエンスストアで見かけるような身近な包装を多く作っているため、見つけると嬉しくなるとの声も聞こえてきた。
2020年に本社工場(組立工場)を新設し、本社機能も移転した。新工場では、これまで2つの工場で行っていた組立工程を集約し効率化を図る。景気や世界情勢にに左右されることが少なく、安定した受注があるのも同社の強み。協力会社も増え、より一環した生産体制と効率化を目指し拡大を続けている。
小さな部品を組み合わせて、力を合わせて大きな機械が完成する。コンビニなどで目にする身近な商品の包装に携わり、世界中に包装の力を伝える仕事だ。モノづくりに興味のある方は「三惠」とともに、高知から全国、世界へ広がる製品作りに挑戦してみては。